住宅を明け渡さなくて良い場合


以下の要件のいずれかを満たす場合は、明渡請求の撤回、または、明渡期限の延長ができます。いずれも明渡期限内の申請手続きが必要です。

明渡請求の撤回

次の要件のいずれかに該当し、世帯の所得を再計算した結果、高額認定月額が313,000円以下になれば、明渡請求が撤回されます。
いずれも明渡期限内に意見申出の手続きをしていただく必要があります。

1.退職して所得がなくなった方

該当の方の給与所得を0円として再計算します。

2.配偶者以外の所得のある同居の方が転出した方

残った入居者の方の分で世帯員の所得を再計算します。

3.扶養が増えた⽅

税法上の扶養人数が増えた場合(すでに同居している方は除きます。)、控除額が増えますので再計算します。

4.病気などで長期間就業できない方

病気等で長期間就業(6か月以上)できず、給与が支給されていない場合に該当の方の給与所得を0円として再計算します。

5.自営業で廃業した方

廃業した事業により得ていた所得を0円とし世帯の所得を再計算します。

明渡期限の延⻑

明渡期限を最大半年間まで先に延ばす制度です。必要書類を添えて、明渡期限内までに申請してください。
ただし、以下のいずれの場合も、最長で翌年9月末までとなります。

1.明渡請求(9月)から1年以内に定年退職となる方

定年退職後、再雇用等継続して働く予定のない方は退職する時まで延長します。

必要書類
勤務する会社等の規約、就業規則の写しなど定年を証明する書類

定年退職後、働く見込みのある方は認められない場合があります。
詳しくは住宅明渡相談窓口までお問合せください。

2.転居計画のある方で、明渡期限までに転居について賃貸借などの契約を締結した方

転居日まで延長します。

必要書類
転居先の賃貸借契約書または売買契約書の写し

3.本人及び同居者に転居する事ができない病気にかかっている方がいる場合は、その症状が改善されるまで延長します。

ただし、以下の1又は2の条件に該当する必要があります。

  1. 傷病者が入院治療を受けており、当該傷病者が単身または同居者が未成年者若しくは70歳以上の高齢者のみである場合
  2. 本人または同居者が日常的な外出が不可能な状態で、年間に支払った治療費を控除した後の収入認定月額が21万4千円以下になること
必要書類
1の場合:病気の内容と移転ができないことの因果関係が分かる医師の診断書
2の場合:病気の内容と移転ができないことの因果関係が分かる医師の診断書及び治療費の領収書